5(ゴー)、4(ヨン)、3(サン)、
2(ニ)、1(イチ)、0(ゼロ)、 発射


カウントダウンに合わせて、発射レバーを握ると
自分が作ったペットボトルロケットが、勢いよく発射され
水しぶきをあげながら、夏の大空に吸い込まれるように飛んでいきます。

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大空に高く上がったペットボトルに
「わあっ~」と子供たちの歓声が上がります。

きっと忘れられない、夏の思い出になることでしょう。


ペットボトルロケットは夏休みの自由研究
としても、親子で気軽に取り組むことのできる
科学実験としても人気です。

夏になると、各地で大会が開かれるぐらい
メジャーな遊び?にもなっているようです。



そんなペットボトルロケットの製作
出来れば、うまく作って遠くまで飛ばしたいですよね。




こんにちは、とらのすけです。


今回は、以下の人たち向けに記事を書いてみました。
・ペットボトルロケットを作ってみたいけど、どんな材料必要なのか?
・よく飛ぶようにするための作り方のコツは?



実は、とらのすけもペットボトルロケットを
作るにあたって、どうしたらよく飛ぶように作れるのか?
は全く分かっていませんでした。


実際とらのすけ自身も、ペットボトルロケットを作成したのは
今回の、川崎北部少年少女発明クラブ主催の
「ペットボトル水ロケット飛翔コンテスト」
が初めてでした。


作った経験がない方は、
・材料も、作り方がわからない
・うまく飛ばなかったらどうしよう


と不安になるかと思います。
実際とらのすけも、同じ不安を感じていました。


結論から言ってしまうと、ペットボトルロケットを
作るのは、それほど難しくはありません。


基本的な注意点さえ守ることが出来れば
誰でも簡単に良く飛ぶペットボトルロケットを
作ることが出来ます。


今回は川崎北部少年少女発明クラブ主催の
「ペットボトル水ロケット飛翔コンテスト」の参加レポートと
そこで学んだ失敗しない、よく飛ぶペットボトルロケット
を作るための注意点を説明したいと思います。


川崎北部少年少女発明クラブ

川崎北部少年少女発明クラブは、川崎北部の
小学3年生~中学3年生を対象として
モノ作り工作を通して、子供たちの科学的
創造性の育成・開発を目指した非営利事業団体です。

少学校1年生~中学3年生を対象に
ペットボトルロケットコンテストが開かれました。

かねてより、ペットボトルロケットをやってみたいと
思っていたので応募をしたところ、当選したため
参加をしてきました。

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ペットボトルロケットの制作

材料

コンテストの当選者にメールがあり
当日の持ち物が連絡されます。
指定された当日の持ち物は以下となります。

 【当日の持ち物】
 ・昼食
 ・水筒
 ・タオル
 ・帽子や日焼け止めクリームなど
 ・持ち帰りための大きめの袋
※ここまでは、ペットボトルロケットとは関係のない、持ち物です。

ここからがペットボトルロケットの材料と製作用の道具となります。
 ・ペットボトル2本
 ・ハサミ・カッターナイフ
 ・布のキルティング

また、ペットボトルロケットの飾りつけのために
以下のようなものも持っていきます。
 ・写真、イラスト
 ・シール(機体に貼り付けます)
 ・油性マジック(好きな色のもの)


ペットボトル2本は、1.5Lの炭酸飲料で
同じ形状のものが必要です。

ペットボトルロケット用には
三ツ矢サイダー1.5リットルが適している
とのことです。

なお、コカ・コーラ社製品は、形状が
ペットボトル水ロケットに不向きなため使えないとのことでした。

作り方

2つあるうちの、一本のペットボトルは
切らずにそのまま使用します。

もう一本は、切り離して使用します。

1.ペットボトル底部にある形成ラインで切り離します。
 ペットボトルの底のほうの側面に、ペットボトルを
 形成した際のラインがありますので、その線に従って切り離します。
 円周上に、カッターナイフで切り離すときれいに切ることができます。
IMG_5256


2.次にペットボトルの上部を切り離します。
 切り離し位置は以下の資料のように、1で切り離したペットボトルを被せて
 内側のペットボトルの飲み口から5㎜程上部になるようになるように切り離します

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切り離す位置をマークするには、以下のように紙を巻いて油性マジックで
リング状に線を引くとマークが容易です。
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こちらが切り離しをした結果です。
IMG_5258

位置を合わせて、ビニールテープで固定をします。
この際に、被せたパーツが、斜めにならないように固定をしてください。

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3.次に上部のパーツを被せ、こちらもビニールテープで固定します。
 この際に、被せたパーツが、斜めにならないように固定をしてください。

 斜めになっているかどうかを簡易に検査は
 床を転がすことで簡単に行うことが出来ます。

 まっすぐ接続できている場合は、まっすぐに転がります。
 曲がって接続している場合は、斜めに転がっていきます。

IMG_5262


なお、今回の製作会場では写真のような専用の台を使い
台において回転させながら、まっすぐ接続されているかを確認していました。
原理的には、床を転がして確認しているのと同じことをしています。
IMG_5263

4.ノーズの取り付けをします。
 ノーズは、以下のような材料で作成することができます。
 ・ボール紙で作成した円錐
 ・使い捨てのプラスチックのカップ
 ・バトミントンのシャトル

今回は、製作会場に材料が用意されていた
ボール紙で作成した円錐形ものを選んで付けました。

また、先端側に重量があったほうが安定して飛ぶ
とのことだったので、このボール紙の中には
バトミントンのシャトルを入れて重量を出しています。

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5.尾翼の作成と接着
 次は尾翼の作成と、接着です。
 今回のコンテストでは、尾翼の作成に

・ラミネートコーティングフィルムと
・両面テープのついた、◢型のアクリル棒
・ラミネートフィルムの間に挟む絵柄の書かれたボール紙
が配布されました。

ラミネートコーティングフィルムに
ボール紙を挟み、尾翼の形に切り取って使用します。

尾翼の形は、サンプルの用紙が配られました。
どの形でもある程度は飛ぶので、左上の形を使用しました。
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形を整えた尾翼は、以下の図のように
両面テープのついたアクリル棒で挟んでやり本体に接着します。
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4枚の尾翼を接着する位置は、
以下の台紙上にペットボトルロケットを立てておき
4分の1円周の位置にマークをして配置します。
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尾翼の配置時に重要なことは
尾翼が垂直になるように接続することです。
尾翼が曲がっていると、まっすぐ飛びません。

以下のようなスリットを使って
細心の注意を払いながら、尾翼がまっすぐに
接続されるようにします。

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また、特に尾翼部分は発射時に強大な力がかかる
箇所なので貼り付けに使用したテープに隙間や
浮きがあると、発射時にはがれてしまいます。

ビニールテープに浮きや隙間が出ないように
貼り付けをしてください。


こちらが完成した状態です。
飾りつけのシールが貼られています。

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飛行テスト

作成が完了すると、重心位置の測定と飛行テストを行います。

重心位置の測定は、写真のようにひもでつるして
水平になる位置を探します。

重心が尾翼に近すぎると飛行中に不安定になります。

重心位置が、中心からやや前になるように
シールやコーンの中に重りを入れて調整します。
IMG_5265

こちらが、重心位置の測定の結果です。

IMG_5266


次に、飛行テストを行います。
テストは、ペットボトルロケットの重心位置に
ひもを巻き付けて、大きくグルグル回して行います。


重心位置、尾翼の取り付けがうまくいっていれば
最初の回し始めから、遠心力でロケットがスムース
に回り始めます。


逆にここで先端がぶれたり、うまく回らない場合は
うまく飛ばない可能性が高いので調整が必要です。

IMG_5268

飛行コンテスト

午前中に、製作を終えて、お弁当を食べると
午後から飛行コンテストです。

参加者が番号順にペットボトルロケットを飛ばしていきます。

発射は、会場の高校のグランドで行いました。

今回のコンテストは、以下の条件が固定の状態で
飛ばしますので、機体のバランスと、風等の
自然条件で飛距離が決まります。

・水の量
・発射角度
・空気圧

写真のように、5台の発射台から発射をしていきます。
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飛距離の測定には、会場となった
工業高校の生徒の協力により
レーザ測量機での飛距離の測定を行います。


さて、いよいよ、とらのすけ長男の番です。
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飛行結果

入賞はできなかったものの、きれいに放物線を描いて
飛行して86mを超える距離を出すことができました。

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なお、優勝した子は100mを超える距離を
出していましたので、あと20mぐらいは
工夫次第で伸びる余地があるということですね。

まとめ

今回初めてペットボトルロケットの製作に
参加をしてきましたが
初めてにしては、合格点の飛距離を出せたかと思います。


以下、飛距離が出るロケットを作成するための
ポイントをまとめます。

・材料のペットボトルは三ツ矢サイダーを使う。コカ・コーラは使わない。
・ノーズとスカートのペットボトルをまっすぐ接続する
・尾翼4枚を同じ形で作成し、正確に4分の1円周上に接続すること
・尾翼は、曲がらないように垂直に接続すること
・ノーズ内に重りを入れて、尾翼側に重心が行かないようにする。
・パーツの接着は、精密に接続をしてテープの浮きやバリが出ないようにする
 ※これを怠ると、飛ばした瞬間にパーツが外れてバラバラになります。
・飛ばす前に、飛行テストをして、機体のバランスを確認をする


ペットボトルロケットの製作自体は
それほど難易度の高い作業ではなく
パーツをつなげるだけなのでとても簡単です。

ただ、よく飛ぶようにするためには
それぞれのパーツを正確に綺麗に接続して行く
ことが肝要です。

逆にそれさえ守れば、問題なく飛距離を
出せると思います。


なお、個人でペットボトルロケットを飛ばす場合は
・発射台
・ロケットの口に着ける専用のバルブ

が必要になります。

今回は、コンテストに参加したので
これらの器材が用意されていましたが
個人で行う場合は、以下のようなセット商品を
買うのが良いと思います。



それではまた。



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