こんにちは、とらのすけです。

干潟ってご存知ですか?
海の水の満ち引きで、一時的に表れたり
水につかったりする湿地帯のことです。

干潟は色々な、生き物が生息する
生き物の宝庫とも言われます。

今回は「多摩川河口干潟の生き物観察会」に参加してきました。
いろんな種類のカニを採取することができる観察会で
楽しみながら、生き物や環境のことを学習することができます。

多摩川河口干潟の生き物観察会とは

川崎市環境総合研究所を会場にして定期的に開かれている
多摩川の干潟の観察会です。

小学生以上を対象としており、抽選制ですが
当選すれば、参加費無料で参加することができます。

江戸の昔には、東京湾内一帯には干潟がいたるところにあり
様々な生き物が生息していました。

ところが工業化が進み、今では東京湾近辺で
残っている干潟は数えるほどとなってしまっています。

今回の体験会で訪問した多摩川河口の干潟は
残存する干潟の一つで、絶滅危惧種を含む
貴重な生物が数多く生息します。


こんな都会に、絶滅危惧種が生息するなんて
ちょっと驚きですよね。

体験の様子

今回の観察会は、朝の9:30に現地に集合でした。
会場となっている川崎市環境総合研究所は
JR川崎駅から、浮島BT行きのバスで約20分程度の
場所にあります。

最寄りのバス停は、キングスカイフロント入り口となります。

9:20分くらいに、会場に到着しました。
朝とはいえ、夏の日差しがキツイです。

干潟には、様々な岩や貝殻が落ちているので
安全のために、素肌を極力露出させないため
更衣室で、長袖と長ズボンに着替えて開会を待ちます。

また、干潟は太陽を遮るものがなく日差しが非常に強いため
日焼け止めクリームをしっかりと塗ります。

当日のスケジュールはこんな感じです。

 9:45 開会
 9:50 干潟とは何か?スケッチの要点
10:10 干潟へ行ってみよう!スケッチをしたい生き物を採取してみよう
11:30 スケッチ開始
12:00 絵の鑑賞・会の浄化実験の確認・まとめ
12:20 閉会・」アンケート
12:30 解散

干潟についての説明

しばらく待つと、開会です。
今回の約16名程度の子供たちが参加者していました。

講師の方から、本日の予定と、干潟、干潟の生き物
干潟の役割に関する説明を受けます。
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干潟に住む生き物たちにはものすごい水の浄化能力があるそうです。
社会で習ったと思いますが、赤潮などはこういった
干潟をつぶしてしまい、自浄能力が低下していることも一つの原因だそうです。

また、干潟で生き物を観察するには、潮が引いている
必要がありますが、潮の満ち引きは潮汐表で確認をすることができます。

もし、個人で干潟に行く際には、潮の状態をよく確認してから
行くようにしてください。

今日は中潮なので、それほど潮の干・満の差はないのですが
それでも2mほどの水位の差が発生するそうです。

さて、干潟に行く前に、干潟の生き物の水の浄化能力を確認する
実験を行いました。

汚れた水を入れたポットを2つ用意し
片方はそのまま、片方にハマグリをいれます。
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実験がうまくいけば、干潟の観察から戻ってきたころには
ハマグリを入れたポットの水がきれいになっているはずですが
さてどうなるでしょうか?

干潟に行く準備

さて、会議室から外に出て干潟に行く準備をします。

観察会では、田植え用の長靴を無料でレンタルしてくれます。

なお、子供用のサイズは22.5cmのみですが、自宅の長靴では
心もとないので、貸してもらうことにします。

大人用はサイズ展開が豊富なのでご安心を。

こちらが貸してもらった田植え用の長靴です。
脛まで長靴でおおわれるので、よっぽど深いところまで
行かなければ安心です。
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長靴を装着し、スコップとバケツを借りて準備OKです。
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研究所のすぐ裏手の多摩川まで歩いて移動します。

干潟で生き物の採取

こちらが今回入る干潟です。

土手がサイクリングロードになっているのですが
サイクリングロードから一見するだけで
干潟にカニがウジャウジャといるのがわかります。

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干潟の泥のところと、アシが生えているところでは
生息する生き物が違うとのことで、アシの中にも入り込んで
カニを探します。

泥のあたりには、コメツキガニや、チゴガニなどが多くいます。
また、アシの中にはクロベンケイやアシハラガニなどのカニが生息しています。

岩をひっくり返して、隠れているカニを
素早く手づかみでつかんで捕まえます。
最初はおっかなビックリでしたが
慣れてくると平気で手づかみをして捕まえていました。

採取体験の終わりごろには、
「挟まれたらチャンス」
と、鉄腕ダッシュに出ている、某先生のようなことを
言いながら捕まえていました

こちらが、みんなで捕まえたカニを集めたバケツです。

同じ種類の生き物は、干潟に返していたので
実際にはもっとたくさんのカニを捕まえています。

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スケッチ

会議室に戻り、採取した生き物をスケッチします。

今どきは、写真を撮れば精緻な映像を残すことができますが
大学の生物学などでは依然としてスケッチは
有効な授業の一つとして行われているとのことです。

それは、スケッチでよく観察をすることで
その生き物の特徴を、改めて見出すことができるためです。

こちらが配布されていたスケッチ講座のプリントです。
プリント下部のスケッチは、講師の方が描いたものだそうです
上手ですね。
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スケッチに使用したい生き物を選んで
各自の机に持ち帰ってスケッチを開始します。

今回、スケッチに選んだのは、こちらの
長男がアシ林の岩の下から見つけた「ウモレベンケイガニ」です。

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名前の通り、泥の中に埋もれてじっとしており、
見つかってもあまり動き回らずにじっとしているカニです。

絶滅危惧Ⅰ類に指定されているレアもので
観察会では3回に1回ぐらいでしか見つからないカニだそうです。
今年の観察会では、今回初だとか。

そのほか、「シラタエビ」と「ヌマチチブ」のスケッチを行いました。
「ヌマチチブ」は天皇陛下が研究されていた魚としても有名な魚です。


スケッチが終わると、みんなのスケッチをプロジェクタに
映しての鑑賞会です。

こちらが長男のスケッチの結果です。

「ヌマチチブ」のえらのあたりが黄色に塗られていますが
この色が特徴だそうで、褒められていました。
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こちらはとらのすけの書いたスケッチです。
絵を書くなんて久しぶりなのと、生き物は動くのでとても
かくのが大変でした。

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あ、ヌマチチブの顔は時間がなくて描き切れななったところに
長男が書き加えたものになります(笑)。

中には、学校の宿題プリントを持ち込み
プリントにスケッチをして、宿題を一石二鳥で終わらせる
という方もいらっしゃいました。頭いいですね。

とらのすけは、時間が足りず、スケッチはできませんでしたが
他にもいろんな種類のカニや生き物が捕まえられました。
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もちろん、捕まえた生き物は、スタッフの方が最後には多摩川に返します。

シジミの浄化実験の結果

鑑賞会も終わり、生き物も海に返すためにバケツに移動し
すっかり忘れて解散ムードになった中で、講師の方が

「あっシジミ忘れてた」

と、シジミの浄化実験のことを思い出して、結果を確認しました。

シジミを活動しやすくするためにかけていた
覆いを取り除くと、その結果は。。。

ザンネンでした。あまり水はきれいになりませんでした。
シジミが活発に活動すると本当にきれいになるようですが
今回のシジミは活きが悪かったのかもしれません。
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講師の方によると、いつもは水が透き通って
綺麗になるようです。

生き物相手ですから、こんなこともあるのかと思います。

まとめ

東京湾の羽田空港が目の前という場所ですが
本当にたくさんの生き物が生息していて驚きます。

また、素手で野生のカニを採るという経験は
他では、なかなかできないと思います。

その後のスケッチも、生き物をじっくりと観察する
いい機会になると思います。

とらのすけの長男は、意外にもスケッチをするのが楽しかったようで
「もっとスケッチしたかった~」
と言っていました。


今年は、次回の体験会は9月2日と9日に開催をするとのことです。
必要な道具は、ほぼ現地で貸してもらえるので
軍手、帽子、長袖長ズボンと、終了後の着替えぐらいで参加できます。

生き物がお好きなご家庭でしたら、気軽に楽しめると思いますので
是非、申し込んでみてはいかがでしょうか。

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それではまた。

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